湯河原老人ホーム施設長ブログ

不適切なケアについて その2

今回発覚した件は、入居者さまが内服すべき薬剤を
意図的に廃棄した職員がいたといった内容でした。
 
当該職員からの聞き取りから見えてきた背景は、2つあると感じています。
ひとつは 「 倫理観と意識の欠如 」
もうひとつは 「 介護現場職員のこころの葛藤 」 です。
 
社会福祉法第三条 ( 福祉サービスの基本理念 ) には、以下の文言が掲げられています。
  福祉サービスは、個人の尊厳の保持を旨とし、その内容は、福祉サービスの利用者が
  心身ともに健やかに育成され、又はその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことが
  できるように支援するものとして、良質かつ適切なものでなければならない。

 
わたしたちの法人理念である 「 思いやりの心で 適切な介護を 」 も、上記の意味を含んでいます。
理念が上滑りし、施設内に浸透していなかったのだろうと、私なりに自省しています。


もう一つの背景である、介護現場職員のこころの葛藤は、
今回のような不祥事を、将来的に二度と起こさないためにも、
その把握と分析が大事であると、改めて思い知らされました。
 
ケアを担う介護職の世界は、入居者さまや、そのご家族から
感謝されるという美談だけではありません。
皆、ボロボロになりながら、それでも考えて、試行錯誤を繰り返し、
話し合ってまた実践し、やっぱり上手くいかなかった……と悩む日々の連続です。
 
そうした苦しみや悩みは、それぞれに別個ではなく、似通った要素があったのだと、
皆の話を聞けば聞くほど、気づかされました。
悩みには、職場のみならず、私生活上の悩みや、
自分の健康状態から生まれた苦悩などもあります。

そうした苦しみを共有して分かち合い、解決していく場が、
実はもっともっと必要ではなかったかと、気づかされたのです。
 
でも、ふと周りを見回せば、ほっとする現場がありました。
今回の出来事を、一個人の問題ではなく、職場で起こった事象と受け止め、
自らの問題として悩み、共に超えていこうとしている同志たち。

さらに、至らない私たちを、「 悔しいね、でも頑張ってね 」 と
声をかけてくださった、温かなご家族の皆さまたち。
そして、遅い帰宅を笑顔で迎え、職場にほっと湧いた温かさに共感してくれる家族。
 
これほど幸せなことはないと、あらためて思うのです。

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