浜辺の診療室から

機能と評価   認知症をめぐって(その11)

機能について考えるために、視点を自然界に移してみます。

 

クジラは砂浜に乗り上げることがあります。

そのクジラは、超音波による反響定位システムで位置確認をしています。

砂浜は、発した超音波の入射角が小さいため、反響が得られせん。

だからクジラは障害物がないものと解釈し、大海原が広がっていると判断してしまう。

 

砂浜という危険な障害物を察知せねばならない、といった目的に対し、

反響定位システムは 「 機能しない 」 = 「 機能ゼロ 」 と評価される場合があります。

しかしそれは、正しくありません。

機能していたにもかかわらず、目的が果たせなかったというべきでしょう。

 

ではなぜ、機能しない、機能ゼロなどといわれるのか。

目的からみた機能と、結果からみた機能つまり貢献度では、評価が異なるためです。

 

機能を評価する場合、よく用いられるのは貢献度です。

役に立ったのか、立たなかったのかが問われる。

であれば、何に対する機能をみようとしているのか

といった焦点が明示されない限り、判定はできません。

 

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