浜辺の診療室から

機能と貢献度   認知症をめぐって(その12)

 

 

大海原を泳いでいたクジラのときは機能していて、

砂浜に近づいたら機能しなくなって乗り上げた、というのは、

貢献度という視点からの評価です。

クジラにとって、障害物回避の目的で機能しっぱなしであった装置は、

結果からみた機能つまり貢献度という点で、

ゼロと判断されてしまう。

砂浜に乗り上げたままでいたなら死を招いたはずですから、貢献度はゼロです。

ただし、そこには砂浜という 「 条件 」 が加わっています。

 

このことから貢献度とは、

設定された目的や条件の変化により、

著しい変動を示すことがわかります。

さらに、一般的にある項目に対する貢献度がそのまま 「 機能 」 の評価につながるのなら、

この判定方法は定量評価ということになる――早い話が、程度の問題なのです。

 

クジラには、陸上で生活するための機能がありません。

これは程度で評価できる問題ではないのです。

 

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