浜辺の診療室から

まず個別対応から   認知症をめぐって(その15)

ところが医療現場や介護現場では、

“ 多彩な機能を持った脳 ” という概念をしばしば忘れてしまう。

気がつくと、認知症は一律であり、均質であるとの認識を持ってしまうようです。

かけっぱなしのテレビ、流しっぱなしの音楽。

それらに反応している人は、限りなくゼロに近い。

しかも車椅子に収まって、一日中静かにしている人たち。

多動な人に対して、「 クスリを出してください 」 という看護師と、

即座に処方する医師たち。

 

どう仕掛けてもレスポンスがなかったり、ちぐはぐだったりといった理由から、

問いかけない、リハビリしない、レクリエーションしないなどの姿勢が、

現場にはまだまだ根強くあるように、わたしの目には写ります。

「 困った行為は、クスリで対応しよう 」 と安直に処方箋を切る姿勢が、

根強いようにも見えるのです。

 

これらは、認知症を抱える人が、一律かつ均質であるとの思い込みによるスレチガイです。

プロが集う現場でスレチガイが起こるなら、在宅とよばれる場でスレチガウのは当然です。

 

認知症とは個々が、それぞれに異なるということです。

もしそうなら、対応は個別のプログラムが欠かせないことになります。

個別の傾聴と対話、個別のリハビリ、個別のリクリエーションという視点から出た対応が

まず求められ、そののちグループ化するならよいが、

「 認知症だから〇〇しよう 」といった対応から始まっていないか、

もう一度、職場を見回してみる必要があります。

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