浜辺の診療室から

搬送する理由は、クレーム対応にあり?   最期をめぐって(その2)  

救命センターとしては、来る者は拒まずといった姿勢があります。

住民にとっては力強い存在ですが、全国の救急医療の現場が同じ問題に直面しているともあります。

記事を読み返してみると、119番連絡は、施設側からされたことがわかります。

高齢者の最期に対する「施設の考え」は、どのようなものだったのでしょう。

新聞記事の続きには、高齢者を搬送した施設の理由が挙げられていました。

 

施設側はなぜ、救急医療に頼るのか。

 「施設孤独死の結果、119番通報せざるを得ないんです」と話すのは、
東海地方にある特別養護老人ホーム職員だ。
介護施設は夜間、数人の職員が100人を超すお年寄りの世話をしており、
2、3時間に1度の見回りで「心肺停止のお年寄りを見つけることもある」。

 搬送された患者の中には、既に死後硬直が始まっている例も。
すでに亡くなっていても、嘱託医に任すことはしない。
「家族からのクレームを恐れ、病院に運んで処置してもらったが駄目でしたという事実が必要なんです」。(中略) 職員が勤める施設では以前、救命救急センターに心肺停止のお年寄りを運んでもらったものの、
「すでに亡くなっている。死体検案書にセンターで死亡とは書けない」と言われ、
遺体を引き取ったことがあった。それ以来、死後硬直が始まっていたら、警察を呼ぶことにした。

職員は「亡くなった人を救急車に乗せるのは介護職員としてつらいが、
施設は人員も体制も十分ではないということを、家族にも知ってほしい」と話す。

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