浜辺の診療室から

閑話   高齢者と幸福な国    老いあれこれ(その9)

50代女性が語った話――。
 
 『高齢者の孤独――25人の高齢者が孤独について語る』という
2008年に出た本がある。
デンマークに住むひとり暮らしの高齢者のモノローグをまとめたものだ。
登場者は、56歳から86歳までの、男性7名、女性18名。
それらを読むと、高齢者の孤独感がひしひしと伝わってくる。
ただ、読む前に感じたことは、
なぜデンマークの高齢者が、
これほどまでに孤独を感じているかということ。 
 
北欧の国デンマークは、世界一幸福な国として知られている。
最大の理由は、“ゆりかごから墓場まで”を、国家が支える社会であり、
医療、福祉、教育が原則無料といった面にある。 
 
むろん、こうした社会を実現させるには、
莫大な財源がいる。
実際には、所得の半分以上が税金として徴収される。
加えて消費税率は25%だし、
パートや障がい者への課税も分け隔てなくある。
そうした状況は、現在のニッポンと大きな隔たりがあるから、
デンマーク方式をそのまま真似てもうまくいかない。
真似すること自体、ムリがある。 
 
仮にやろうといった声が上がったところで、国民の大半は反対するだろう。  
dennma-ku

<< 閑話   孤独と強さ    老いあれこれ(その10)   閑話   高齢者は孤独な人    老いあれこれ(その8) >>

お電話番号でのお問い合わせ 0465-64-1700 メールでのお問い合わせ

お問い合わせ・資料請求