浜辺の診療室から

勝てなかったときこそ冷静に   本日休診その46

春の選抜高校野球大会も、いよいよ終盤。
ベスト4入りを目標にしていた母校静岡は、
ベスト4に勝ち進んだ西の雄・大阪桐蔭の前に屈しました。
準決勝は関西3校、九州1校と西高東低の大会です。
それにしても、勝負はときの運。
怯み(ひるみ)と驕り(おごり)を捨てて臨んでも、
投手強襲の打球、自打球による負傷、守備での激突など
勝ち進むにはいくつもの落とし穴があります。
ですから相手に勝つには、
努力とともに運も必要です。 
 
さて勝ったり負けたりを繰り返すと、人はそのうち
相手に勝つことの意味を考えるようになります。
勝って勝って勝ちまくったとして、
それでどうなるのだと思うわけです。
勝つことの意味が、じつは
自分に勝つことにあったと気づくのに
さほど時間はかからないでしょう。
不遇な環境に置かれた子たちは、人生の
早い段階でそのことに気づきはじめます。 
 
ところで自分に勝つというけれど、
いったい自分の「何」に勝てばよいのか……。
「怯み」や「驕り」はたしかに克服すべき課題でしょう。
しかしそれ以上に、さして意味のなかった行為やこだわりが
“自分”のなかに居座っていたことに気づくのです。
        
逃げようとする姿勢、低きに流されようとする態度、
      
無意識のうちに忘れてしまう目標、刹那主義、いいわけ、
      
他者との比較、周囲の目を気にした価値観――
オトナとして社会で生きていくには、
どれも意味がなく、足を引っ張る要素ばかりです。
 
 したたかに、まずは目の前の相手に勝つこと。
勝てなかったら、なぜ負けたかについて
自分と向き合って、きちんと考える。
運のなさだけではなかったはずです。
勝ち続けるために運は必須ですが、
負けたのなら、見放された運以外の要素があったはずです。 

 
勝った、またひとつ勝ったという経験の積み重ねは、
冷静に思考分析する力を養ってくれます。
経験が問われない若いときは、一つひとつ丹念に勝つこと。
それでいいような気がします。

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