Tel.0465-64-1700
電話受付
8:30~17:30
Twitter
お問い合わせ

ブログ

スタッフブログ

続:七夕様へのお願いごと(ケアマネ大野)

七夕飾りの製作中、相談員が、施設最高齢、明治生まれのAさんに、七夕のお願いごとを聞いてみました。すると…、「七夕の願い事ですか…。もうねぇ、いいんですよ。願い事はありませんよ。」とのこと。明治から令和と五つの時代を通しての人生は、幸せなことばかりでなく、つらいこともあったはずです。「多くの人生経験を重ね、何でもない毎日が過ごせることの有難さをAさんは分かっていて、今は、本当に無欲なのかもしれないな。私みたいに、『宝くじ当たれ』なんて、思わないのだろうな。」と、しみじみ思っていると、

「ただね、お手洗いをお願いしたいと思います。」と、一言。

「100歳越えのAさんは、何を願うのだろう。」と期待していた私を始め、周りにいた職員も、「Aさん、お願いごと、それでいいんですか?」と、拍子抜けして笑ってしまいましたが、ちょっと考えたら、私達へのすごいメッセージではありませんか。Aさんの今、一番の願いを叶えられるのは、七夕様ではなく、介護員なのです。

普段から、Aさんが「お手洗い。」と言えば、トイレにお連れします。黙っていても、ご自分で立ち上がった時はトイレのサインなので、介護員は一緒に付き添います。職員から見れば、毎日繰り返される当たり前の介護ですが、Aさんにとっては、年に一度の七夕様にもお願いしたいくらい、大切な願いなのだと分かったら、私達も相応の対応をしなければという責任とやる気が湧いてきます。

「じゃあ、行きましょうか。」と織姫!?(女性介護員)に伴われ、穏やかな顔でトイレに向かうAさんの様子を見ながら、色々なことを想ったひと時でした。