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施設長ブログ

土の中で育っていたのは、じゃがいもだけではなかった【施設長小野】

先日、ご入居者さんと一緒に、中庭で育てていたじゃがいもの収穫を行いました。

土を掘るたびに、「わあ、大きい!」「これは立派だね」と、あちこちから笑顔と驚きの声が上がります。
今年のじゃがいもは、形も良く、大きさもしっかり。まるで「今年は豊作ですよ」と、土の中で静かに準備していてくれたようでした。

収穫したじゃがいもは、“じゃがバター”に。
湯気の立つじゃがいもにバターをのせると、食欲をそそる香りが広がり、「やっぱり採れたては違うね」「甘いね」と、自然と会話も弾みます。

私たちの施設では、「生活の場」であることを大切にしています。
介護を受ける場所ではなく、その人らしく暮らし続ける場所でありたい。そう考えています。

野菜づくりも、ただのレクリエーションではありません。
土に触れ、季節を感じ、「育てる楽しみ」や「待つ時間」を共有すること。
そして、自分たちで育てたものを「おいしいね」と一緒に味わうこと。

その一つひとつが、暮らしそのものだと思っています。

収穫の時、ご入居者のある方がこんなことを話してくださいました。

「昔、家でも毎年じゃがいも作ってたんだよ」

その表情は、とても自然で、生き生きとしていました。
長年積み重ねてきた人生の記憶や経験が、土の香りとともによみがえってくる。

そんな瞬間だったように感じます。

便利さや効率が求められる時代ですが、私たちは“手間をかける時間”を大切にしたいと思っています。
水をあげる。成長を気にかける。収穫を喜ぶ。みんなで食べる。

そうした何気ない日常の積み重ねが、心を豊かにし、人と人とのつながりを深めてくれる…。

今年も、中庭にはたくさんの笑顔が実りました。


そしてきっと、来年もまた、「今年はどうかな?」と、皆さんと一緒に土を掘る日が来るのだと思います。