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施設長ブログ

水分補給 【施設長】

みなさん、こんにちは。8月も下旬に入りますが、残暑厳しい日が続きますね。(;^_^A

北海道でも観測史上初の35℃越え…。熱中症や脱水が心配な気温上昇に、【水分補給】を促す

言葉が、流行語のように日本中で飛び回っています。

 

普段私たちは、どちらからというと、「体から出ていく水分」よりも「体に取り込む水分」の方

に意識が向きがち…。若い世代では、「体に取り込む水分」を意識することで熱中症や脱水を予

防につながりますが、高齢者や心臓、腎臓の働きが低下している方などは、体の水分が多すぎても、

少なすぎても体調に影響を及ぼすため、「体から出ていく水分」と「体に取り込む水分」のバランス

を保つことに意識を向けることが大切です。特に高齢者の場合は、自覚症状を伝えることができな

い方も多いため、周囲にいる方の配慮が健康を保つ上で重要になります。

今日は、1日の必要水分量について、ご紹介いたします。

 

よく使われるのは、【年齢別必要水分量】

年齢別必要水分量 30歳未満:40ml 30~55歳:35ml 56歳以上:30ml

年齢別必要水分量 × 現在の体重(㎏)= 1日の必要水分量

 

私を例にすると、40代、体重は65㎏なので、年齢別必要水分量35ml×65㎏=2275ml

〇食事で摂取する水分量1000mlと仮定した場合、食事以外で1275mlが目安となります。

※実際は発汗量も多いため、その分を含め食事以外で1500mlの目安を厚労省が提唱しているです。

 

一方、高齢者など水分バランスに配慮が必要な方々の場合は、一律の同じ水分量を摂取すること

で水分量が多くなり過ぎ、健康状態が悪くなる方もいらっしゃるため、個別に必要量を見ていく

必要があります。(そもそも、1500mlの水分を飲める方はほとんどおりませんし…。)

専門職としての、高齢者の一般的な算出方法は…。

1日の必要水分量 = 排尿ml + 排便ml + 不感蒸泄ml - 代謝水ml

※不感蒸泄とは、自覚されない形で皮膚や気道粘膜から発散する水分を指します。

不感蒸泄の求め方は、15(ml)×体重(㎏)

※代謝水(酸化水)とは、食べ物が体内で分解されるときに発生する水分を指します。

代謝水の求め方は、5(ml)×体重(㎏)

 

【例】体重40㎏ 要介護5 活動量少ない高齢者 (計測平均 尿量1,200ml 排便100ml)

排尿1200ml + 排便100ml + 不感蒸泄600ml - 代謝水200ml

= 1日必要水分量 1700ml ― 食事からの水分800ml = 900ml

(介護施設では、管理栄養士に食事からの水分量が確認できます。普通のご飯、お粥でも水分量の

違いがあるので確認してみてください。排泄量は排泄物を計測することで把握することができます。)

 

人間の身体の約60%を占める水分!!生命・健康維持に欠かせないものです。

この機会に、自分自身そして担当する入居者さんの必要水分量を意識して、残暑の厳しいこの夏

を皆さんが健康で過ごせるように努めていきましょう。